近年注目を集めているりんごの発泡酒「シードル」。サンクゼールでは、飯綱町産りんごを使用したシードルをつくっています。
サンクゼールのシードルは種類が豊富。そして、ここでしか味わえない珍しい品種のシードルも醸造されています。
醸造スタッフ山崎直宏さんのインタビューとともに、サンクゼールのシードルの魅力をお届けします。
サンクゼールのシードル
サンクゼールのシードルは、瓶内二次発酵という伝統的な製法でつくられています。「酵母が生み出したきめ細かい泡と、中に少し残る酵母のうまみが、シードルの味わいになる」と山崎さん。
いいづなりんごのシードル
幻の和リンゴ、高坂林檎が使われたシードルです。750ml 2,035円(税込み)。ふじ61%、高坂林檎39%の割合でつくられています。
本店限定販売のため、飯綱町のサンクゼール本店に足を運ばないと味わえない、希少価値の高いシードルです。高坂林檎は収穫量が年によって大きく変わるため、シードルの本数にも増減がありますが、年平均1,500本ほどがつくられています。
高坂林檎は、絶滅寸前から復活した和リンゴ。飯綱町の天然記念物にも指定されています。現在では、約50軒の農家さんが高坂林檎栽培に取り組まれているそう。
高坂林檎は渋味のある和リンゴです。甘さの後、高坂林檎が最後にしっかりしめてくれます。甘口とドライの間くらいの位置づけでお客様にご案内しています。お食事にも合わせやすいシードルです。
いいづなシードル ブラムリー&ふじ
青りんごブラムリーとふじがブレンドされたシードルです。750ml 1,980円(税込み)。ブラムリー55%、ふじ45%の割合でつくられています。
いいづなシードル2019は、シードルの国際コンクール「フジ・シードル・チャレンジ2020」において、「トロフィー賞(最優秀ブレンドシードル)・金賞」を受賞しました。
ブラムリーの酸味がキーポイントです。ブラムリーだけだと酸っぱいんですが、ふじとブレンドすることで、ほどよい酸味と甘みでバランスの良い飲みやすい味わいになっています。
やや甘口に仕上げていまして、女性にも人気です。
シードルドライ
辛口タイプのシードルです。750ml 1,925円(税込み)。ふじ100%でつくられています。
お客様からのご要望を反映させるかたちで、復活したシードルドライ。甘いお酒が得意でない方にもおすすめです。
ふじが基本で、色んな酵母を使って原酒をつくり分けています。
キリっとした味わいの原酒をブレンドして味を整えています。
3種のシードル飲み比べセット
3種のシードル飲み比べセットです。375ml×3本 4,210円(税込み)。
「ベル・ド・ボスクープ」、「メイポール」、「ブラムリー&ふじ」のシードル3本セット。ネット、本店、門前店のみの限定販売。
常に新しい品種のシードルに挑戦しているサンクゼール。ベル・ド・ボスクープのシードルは、このセットのために特別醸造された新商品です。色合いもかわいくて、おしゃれ。
飯綱町・農家さんとともにあるサンクゼールのシードル
サンクゼールのシードルの歴史は、2000年、リンゴワインの商品開発にさかのぼります。はじめはリンゴワイン、発泡しないりんごのお酒でした。2003年、瓶内二次発酵という伝統的な製法にて、シードルの本格醸造がスタート。
そんな中、天然記念物の高坂林檎を盛り上げていきたい、という飯綱町の想いを受け、高坂林檎を使った商品開発を開始。試行錯誤の末、辿り着いたのがシードルでした。
シードルにブレンドすれば渋味が活かせるのでは、と挑戦したところ、相性が良かったんです。甘い中に、渋味でキュッとしめてくれる味わい。すごく美味しいものができました。そこから高坂林檎栽培に力を入れていただき、飯綱町との協力関係もスタートしました。その後も飯綱町とともに、珍しいりんごを使ったシードル開発に取り組み、相性が良かったのがブラムリー。サンクゼールのシードルは、飯綱町と農家さんとの取り組みの中で生まれた商品たちです。
ブラムリーのシードルを開発する際には、町から農家さんに穂木を配っていただいて、農家さんに作っていただいたりんごを弊社が購入、そして加工しました。
飯綱町と農家さんのお力添えがあって、こうして美味しいものをお届けできています。
商品をつくることで、農家さんの収入が増え、飯綱町の特徴的な品種が全国に広まっていく。この循環を大切に、飯綱町や農家さんと協力し合って盛り上げていけたら。と山崎さんは話します。
シードルのイメージが変わるかもしれない!?
高坂林檎は、単体で食べると渋いんですが、すごく美味しいお酒になります。りんごの特徴をうまく活かすといい商品ができることがすごいなぁと思いました。お客様からも、美味しいと言っていただけて、いい商品がつくれていると感じています。
サンクゼールのシードルは、海外のシードル評論家からも高い評価を受けています。日本のシードルは甘いものが多い中、早いうちから高坂林檎のような渋味のあるものや、多くの種類に挑戦している点を評価されました。
シードルに厳しいノルマンディー出身のお客様からもお墨付きをいただきました。また、サンクゼールのシードルに出会ってシードルへのイメージが変わった、というお客様もいらっしゃいました。
と本店店長の有山さん。
醸造スタッフおすすめの楽しみ方
どんなシーンにも合うお酒でして、食前酒でも食中酒でも、気軽に飲んでいただけるお酒です。相性がいいのは豚肉。贅沢な使い方だと、シードルのしゃぶしゃぶも美味しいですよ。お湯の代わりにシードルをお鍋に入れて。
贅沢過ぎる使い方にびっくり。炭酸が抜けてしまったシードルでもOKとのこと。ドライシードルを使うとより美味しくなるそうですよ。
付加価値あるシードルづくりをこれからも
今年発売したベル・ド・ボスクープのように、新しい品種にも挑戦しています。付加価値のある、飯綱町や農家さんを盛り上げられるような商品をこれからもつくっていきたいです。すごく飲みやすいお酒ですので、気軽に楽しんでいただければと思います。
つくり手の想いが詰まったサンクゼールのシードル。きっとあなたのお気に入りのシードルに出会えるでしょう。